福島大学「復興知」事業では、復興支援教育を通じて得られた成果をもとに、小中高生に向けた出前授業を実施しています。
小学校〈動植物と浜通りの農業〉
植物のつくりとお米(担当:食農学類 農業生産コース 新田 洋司 教授)
植物の根・茎・葉・花のつくりをわかりやすく紹介します。イネの種(たね)である米(こめ)が、どうやってできるのか、その成分はどうなっているのか解説します。
ご希望により顕微鏡で簡単な実験もできます。
おいしい福島と浜通りの米(担当:食農学類 農業生産コース 新田 洋司 教授)
福島県は米どころです。田んぼではおいしい米がたくさん作られています。浜通りも特徴のあるおいしい米がたくさんとれます。
まわりの田んぼを見ながら、おいしい米の特徴を紹介します。
土の中の微生物ってなんだ?(担当:食農学類 横山 正 客員教授)
畑や水田、山、空き地の土の中には、目に見えないが、様々な生き物が住んで、それぞれが活動しています。
どんな生き物が、どのくらい住んでいるのか説明し、土地の中の生きものの多様性とその働きに触れます。
中学校〈顕微鏡でみる植物のミクロの世界と農業生産〉
電子顕微鏡で解明する米の品質や食味(担当:食農学類 農業生産コース 新田 洋司 教授)
イネが開花してから種子である米ができるまで、物質の蓄積のようすを解説します。
とくに、米の品質や食味を左右するデンプンの蓄積構造を、電子顕微鏡で撮った写真を使ってわかりやすく紹介します。
顕微鏡で見る植物の世界(担当:食農学類 農業生産コース 新田 洋司 教授)
植物の根・茎・葉・花の基本的な構造を顕微鏡を使って観察します。とくに、人工的に作ることはできず、植物だけが作ることができるデンプンのようすや、植物の特徴的な構造をわかりやすく見てみます。
植物と微生物の相互作用は、農業の未来を助けるよ!(担当:食農学類 横山 正 客員教授)
世界中の人たちのお腹を満たすお米や小麦、豆の生産には、有限な天然ガスや石油を用いて作られる化学肥料が多用されています。現在、世界中で地球の環境を保全し、持続的な農業生産のための取り組みが進められ、化学肥料の節約も重要な課題になっており、この課題の解決の一つには、微生物の力の利用が考えられます。
ここでは、化学肥料を節約した環境下で、農業生産を助ける微生物の多様性とその働きに関して説明します。
植物の体に生きる小さな菌類、大きな味方(担当:食農学類 ヂディディ サレム 研究員)
植物の体の中には、病気を起こさずに生きる菌類がいることがあり、内生菌(エンドファイト)と呼ばれています。植物の地上部や根、種子などに生息して、植物体の栄養の獲得を助け、生育を促進させるなど、有益な効果をもたらします。小さい菌ですが、大きな味方です。本授業では、内生菌と植物の共生について紹介します。
高等学校
放射性物資を吸わない植物は存在するか(担当:食農学類 農業生産学コース 二瓶 直登 教授)
植物はどのように土壌中の養分を吸収するかという観点から、放射性物質を吸わない夢の植物は存在するのか?
カリウム施肥を行うとなぜ放射性物質の吸収が抑制されるのか? などを説明します。
沸騰する温泉から凍る氷まで:極限環境で生きる微生物の生活(担当:食農学類 ヂディディ サレム 研究員)
深海や温泉、サハラ砂漠など、極限の環境で生きて、増殖する微生物が「極限環境微生物」です。多くの種類があり、例えば、高温または低温の条件で生息する菌は、それぞれ「好熱菌」または「好冷菌」と呼ばれています。また、塩分濃度の高い条件で生息する菌は「好塩菌」と言われています。このような微生物は、医薬品開発や酵素の合成、環境廃棄物の処理、地球外生命の理解など、さまざまな分野で幅広い応用が期待されています。本授業では、極限環境微生物に関して紹介します。
土壌汚染物質とその農作物への影響(担当:食農学類 ヂディディ サレム 研究員)
土壌汚染物質は、環境中に残った農薬類や重金属、放射性物質などの化学物質です。これらは土壌から農作物へ移行する可能性があります。もし、動物や人間が、有害な物質を含む作物を食べた場合、健康を害することがあります。汚染物質の起源、土壌中での動き、作物への影響について、簡単にわかりやすく紹介します。